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寿命は何年?モルタル外壁はお金が掛かるし、サイディングと比較して耐久性が低く、工期も長いので損する、というのはウソ。

RC造の完成イメージ

技術革新によってモルタルが割れは減少した。

この記事では、住宅外壁に役立つ情報を公開しています。モルタル外壁またはサイディング外壁の工事を検討している方に向けて、重要な情報を提供しています。 外壁工事は、住宅建築の計画において不可欠な要素であり、要点を適切に理解することが計画を成功に導いてくれます。 またこの記事では、特にモルタルの種類、下地や仕上げなど施工に関する内容とその耐久性について述べています。モルタル工事に関するポイントが詳細に分かると新築やリフォームの際の判断に役立つでしょう。 左官のプロ、建築業界のプロからのアドバイスやヒントも含まれていますので、打合せなどをスムーズに進めるための貴重な情報を得る事が出来ます。

ブリック

 意匠(デザイン) 性があり自由度が高い外壁の選択肢として「 モルタル 外壁」があります。一方で耐久性や費用の面で近年は外壁に サイディング を選択されるユーザーも多くなりました。では、モルタル外壁は過去のものなのか?というと、それは必ずしも言い切れない面があります。 特に最近、素材や工法の進化によりモルタル外壁の機能性が高まったと感じています。 そこで今回の記事では、大きく可能性の広がったモルタル外壁について改めて考察してみたいと思います。

モルタル工事 vs. サイディング外壁:耐久性とコストの真実を比較検証!

1980年代までは外壁と言えば「モルタル外壁」でした。自然な風合い、意匠性、日本の高温多湿な夏にも適応する通気性といった面で他の方法と比べ、優位性がありました。 しかし90年代以降はサイディングを住宅外壁に使用する建物が徐々に増えてきました。少し前のデータですが平成30年に調査した 日本窯業外装材協会 の発表に材料別構成比という内容があります。 これによると外壁材シェアはサイディングが9割、それ以外が1割という構成比になっていて、モルタル外壁の割合は外壁全体のうちの5~6%という割合でした。街を歩いているとよく見かけるように現在では、ほとんどの住宅がサイディングを外壁に選択しています。これは何故でしょうか? サイディングが選ばれる理由、メリットを整理してみました。

左官の読み方と語源

モルタル外壁のメリット、デメリットとは?

モルタル外壁のメリット


・耐用年数が長い
・カラーやデザインが無限大
・塗り直しができる

モルタル外壁のデメリット


・工期は長め
・初期費用は高め
・デザインが選びにくい
・ひび割れる可能性がある

と言われてきました。ではサイディングはどうでしょうか?
外壁工事前

サイディングのメリット、デメリットとは?

サイディングのメリット


・工期が短い
・価格が安い
・デザインが選びやすい
・ひび割れは起きず補修も簡単
・破損の場合は交換のみで完結できる



サイディングのデメリット


・耐用年数が短い
・貼り替えの際にゴミが出る
・ゴミの処分費用が高い
・廃盤などがある

と言われています、本当にそうでしょうか?本稿ではこれらの要素を一つ一つ比較して解説していきます。

さて、ご参考までに、そもそもモルタルって何?コンクリと何が違うのという方の為に分かりやすく表を作成してみました。

【表1】
固化剤 骨材 比率
モルタル セメント、石灰、石膏 細骨材(~5mmの砂) 1:2 又は 1:3
コンクリート セメント 粗骨材(5mm~の砂利と砂) 1:3:6

なお、モルタル外壁の構造は以下です。

透湿防水シート → ラス下地板 → 防水紙 → ラスモルタル

ちなみにラスというのは・・・

ラス(lath)とは、建築や土木工事に使う金網の一種のこと。

ラスモルタル壁の下地に使用されるものを、「メタルラス」(Metal lath)(JIS A5505)と言う。一般的に木造住宅の外壁などに幅広く使われる。ラスを壁や法面(のりめん)にホチキスやピンで固定させることを「ラスを張る」「ラス張り」という。

Wikipedia より抜粋

これは地域や年代によって変わるかも知れませんが、外壁施工の現場では法面(のりめん)とはあまり言わないです、ラスは簡単に言うと下の写真のようなモルタルを塗る為の金網と理解して頂ければOKです。

ラス貼り完了の写真

メタルラスという言い方もあまり使いません、使うとしたらワイヤーラスという呼び方が多いです。ラスに関しては外壁選びの際に重要なのでまた別の機会に詳しくご紹介したいと思います。
外壁の概観を重視するなら

外壁素材は特に1990年以降、工期や耐久性の面でサイディングが徐々にメジャーになっていきます。 一方モルタル外壁はどちらかというと予算や工期について余裕があって、デザイン性にこだわりたい方に選択されるようになっていきました。

確かにサイディングは工期も短い為、乾燥を必要とするモルタルなど左官仕事と比べ施工費用が少なくて済みます。また短期的には汚れや傷に強く、メンテナンス費用が少ないとされてきました。 しかし実際は、中長期的に見ると雨風や紫外線などにより経年劣化してきます。
身の周りのビニール製品やプラスチック製品と同様に10年程度を目途に品質は大きく劣化してきます。

比較の表を作成し整理してみました。

サイディングとモルタルの比較表

平米単価 戸建て55坪での施工費用 工期日数(2名稼働時) デザインの選びやすさ 打合せのし易さ 耐用年数 メンテナンス リフォーム
サイディング 4000円~ 720,000 4~5日 20~30年 5年ごとにシーリング、10年ごとに塗装 貼り替え:180万~280万円
モルタル 5000円~ 900,000 7~8日 30~50年 10~15年ごとに再塗装 塗装又は重ね貼り又は塗り替え

※180平米=約55坪として算出しています。

まずは平米単価と施工費用からです。ここでの軍配はサイディングに上がりますが、どうでしょうか?高いと思われがちなモルタルですが施工費用は思ったほど違いが無いと思いませんか?住宅の総費用が3000万円と想定すると、価格差は0.6%なので価格の面でサイディングが圧倒的に優位という事でも無いという事がお判り頂けると思います。

次に、工期日数ですがここはやはりサイディングが優位です。モルタルは乾燥を待たないと次の手順に進めませんから、工期日数という面ではサイディングにはかないません。モルタル外壁がラス貼り、下塗り、上塗り、と3工程なのに対し、サイディングは1工程ですから工数の面で圧倒的にサイディングが優位と言えるでしょう。

耐久性と概観の選択でモルタルは優位なのか

次はデザインの選びやすさと打合せのしやすさです。
サイディングの場合はメーカー各社がサンプルを豊富に用意していますから、まずはレンガ、石柄、フラット、縦貼り、横貼り等の中からカテゴリを選びます。
次にその中から模様のサイズやカラーを指定していきます。

サイディングは打合せも簡単な上に、指定したデザインがそのまま納品されますから、イメージと違ったという事もほとんどありません。
一方モルタルの場合は形がありません、こういう外壁が良いなぁという何となくのイメージが施主にあったとしても、上手く伝える事は難しいのではないかと思います。
加えてコテ波などデザインの部分も左官職人の技術やセンスを事前に知る事は中々難しいので、出来上がってみて「なんかイメージと違う」ということが起きてしまう事もあります。
こうして改めて整理してみると、デザインと打合せの面ではサイディングが優位か、と言うとそうとも言い切れない面があります。

もし施主にデザインのイメージがあり、それを上手く伝える事ができ、加えてセンスの合う左官職人に出会ったとしたら、そこにはサイディングにはない別の価値が生まれると思いませんか?なので、デザインと打合せに関しては、どちらが良い悪いという結論でなく、施主の要望や嗜好性によって価値が全く異なるという表現が正しいかも知れません。
外壁リフォームとメンテナンス

次に外壁の 耐用年数 とメンテナンスについてです。
サイディングはパネルで出来ています。
パネルを組合せて施工するので継ぎ目があります。これはパネルを繋ぐ為のコーキングという作業ですが、このコーキング材が石油製品で作られている性質上、モルタル外壁に比べて耐用年数は比較的短いです。

風雨や紫外線など環境因子にもよるので、耐用年数についてはあくまで目安です。
特殊な例ですがモルタル外壁は築100年を経ても耐久性を保っているという事例もあるそうですから、やはり外壁の耐用年数は外壁単体だけでなく環境因子や躯体の状態も影響するという風にお考え下さい。

メンテナンスに関してはサイディングパネル自体も10年程度でメンテナンスが必要と言われていますが、間を繋いでいる コーキング 材は7年と言われていて、耐用年数はもう少し短い傾向にあります。
これはモルタルも同様で、10年程度の一定期間で保護材を塗りなおす必要が生じてきます。

またこれはサイディングのひとつのデメリットですが、外壁にもし傷や目立つ汚れがついた場合、サイディングの場合ももちろん部分補修やパネル交換が可能なのですが、交換した部分はどうしても周囲と色味が変わってきてしまいます。

これがもしモルタルや漆喰などの塗り壁なら色の微妙な調整は可能ですから、外壁にサイディングを選択される場合は、部分補修やパネル交換の面ではデメリットがある事を理解しておいてください。
(サイディング補修は工期が1日程度なのでスピードという面ではもちろん優位性があると言えます。)  
サイディングはゴミ問題と向き合う必要がある

それからサイディングには現状ゴミの問題があり、これは今後SDGsなど環境面の取り組みが進む中で大きな問題になるでしょう。
前述の通り、耐久性が高く費用も安いとされてきたサイディングですが、貼り替えには大量のゴミが出ます。

モルタルや漆喰の様な塗り壁なら「塗り替え」という選択肢がありますが、サイディングは石油製品なのでいわゆる「プラゴミ」として全て廃棄になります。

サイディングには確かに「初期費用を抑えられる」という大きなメリットがありますが、サイディングの貼り替えとゴミの廃棄というコスト、経年劣化までの年数をトータルで考えなければ、モルタル外壁と比べてどちらが得か、という答えは単純には出てきません。

加えて、サイデイングはメーカーの既製品なので、パーツの交換がいつまで可能か?という潜在的で普遍的な問題を抱えています。
これは当たり前ですが、補修や貼り替えをしたくてもメーカーに在庫がなければ、その願いは叶えられません。

もちろん現在はサイディングが外壁の占有率1位ですから、種類も在庫も潤沢で今後数年は問題は無いかも知れません。

しかし、貼り替えで大量にゴミが出てしまうサイディングは、現時点では決して「エコな商品」とは言えません。 これから住宅を購入する方で、サイディング外壁を考えている場合は、今後SDGzなど環境面の取り組みが進んでいくと、需要が少なくなっていく可能性についても考えておかなければなりません。

需要が少なくなればメーカーも在庫を持ちたくないので、廃盤品が増えてくる事が予想されます。
また、廃盤品が増えるだけでなく、徐々にですがデザイン性に富んだサイディングも減ってくる事が予想されます。
珍しいタイプのタイルの外壁

廃れてくると選択肢は限定的に

実はかつての タイル 外壁がそうでした。需要がある時期は種類も豊富ですしメーカー各社もデザイン性の高い商品を開発していきます。

しかし昔と比べて需要が下火の住宅用タイルですが、今は2極化しています。それは

・一般向けで無難な商品
・愛好家向けのエッジの利いた商品

つまり廃れてくると中間のとゾーンが無くなるという事です。
これは住宅に限らずどんな業界でも同じことが言えると思いますが、サイディングでも同じような現象が今後起きるのでは無いかと予想しています。
(住宅とタイルに関してはまた別の機会で詳しく書きたいと思います。)

この記事をここまで読んでみて「おいおい、サイディングの悪口ばかり書いて、左官屋だからどうせ塗り壁を売りたいだけだろう。」と思われた方も多いでしょう。

これに関しては「そうです。」とも言えますし、「そうでない。」とも言えます。

もちろん私たちは左官屋なので、お客様が総合的に判断されて塗り壁を選択して頂けたら、これ以上嬉しい事は無いです。しかし、一方で住宅購入の場面で、この「総合的に判断して」という事が実に難しいという事も事実なのです。

一般的に住宅購検討し、実際に購入するまでの期間は3か月だと言われています。この間に立地も含め住宅に関するあらゆる事柄に関して意思決定をしなければなりません。

ちなみに住宅の購入の際に整理すべき項目は以下のページで整理しています。

施主がもしインテリアやデザインに興味をお持ちの方なら住宅の外壁に関してイメージがあるかも知れません、しかし、それ以外の多くの方にとって外壁はあまり優先順位の高い項目では無いのではないでしょうか。

だとしたら、工期が短くて初期費用が安い、しかも現在多くの住宅で採用されているサイディングを提案されたとしたら、その中から何となく選ぶのは当然では無いでしょうか?
でも、その際にメンテナンスや10数年後の貼り替えとゴミの問題は充分な説明があったでしょうか?これは多くの疑問が残る点です。

物事は常に多面的です。良い面があれば必ず悪い面があります。例えばサイディング外壁を第一選択としたほうが良い例としては以下が考えられます。

  • 住む時期が決まっていて工期が限られている方
  • とにかく外壁の初期費用を抑えたい方

例えば子供の出産や進学、これは時期をずらす事が出来ません。転勤や親の介護で急遽住宅が必要になった等も同様です。
サイディング外壁のメリットは工期が圧倒的に短くて済むという事ですから、引っ越し時期をずらせないという方はサイディングが第一選択になります。

それからメンテナンスや貼り替え等のトータルな費用は考えず、とにかく初期費用を抑えたいという方もサイディングが第一選択になります。
この場合は、将来貼り替えの費用に100万円以上が掛かる事を想定して少しずつ積み立てをしておいた方が良いでしょう。

さて、上記の1.にも2.にも該当しないという方は是非一度「モルタル外壁か、サイディングかどちらが最適か」を検討してみて下さい。

私達も今後定期的にオンライン相談会を開催する予定ですので、是非一度参加してみて下さい。その際は「予算」「工期」「メンテナンス」「デザイン」の希望などを整理しておいてくださいね。

壁のヒビ割れ 耐久性に問題が無いか

この5年で大きく進化したモルタル外壁、その機能を知れば外壁の第一選択に入ってくる。

かつては「 クラック (ひび割れ)を起こしやすい」というイメージもあり、1990年以降でサイディングと序列が入れ替わってしまったモルタル外壁ですが、素材や工法の進化により、この数年でその価値が見直されつつあります。

工期に関しても速乾性の素材が開発され、とは言えサイディングのスピードにはかないませんが、昔に比べて工期も短くなりました。

 リシン や スタッコ など吹き付け工法など様々な仕上げ方法も選択できるので、住宅需要が多様化する中で、「自由度の高い外壁」として提案させて頂く機会が増えてきました。

新素材のモルタルは強度も高く、15~20年近くはメンテナンスフリーという商品も出てきましたし、強度の高い、ひび割れ(クラック)保証の付いたモルタル外壁も今では当たり前になりつつあります。

これまでは構造体であるサイディングに比べ、一枚の剛体であるモルタルはどうしてもひび割れ(クラック)のリスクがありましたが、保証が付いているのならば安心ですね。
外壁発注時に確認しておきたい項目リスト

外壁発注時に確認しておきたい項目リスト

また 蓄熱性 という観点でもモルタル外壁が近年注目されています。
「夏をいかに涼しく過ごすか?」は日本の住宅のかねてからの普遍的なテーマでしたが、地球温暖化で気温が上昇する中、改めて考えなければならない問題でもあります。

そんな背景もあり、「モルタル外壁なんて過去のモノ」と思わずに、住宅購入の際にはぜひモルタル外壁も検討してみて下さい。
改めてですが、外壁に関しての検討項目は以下です。

・初期費用はいくらか?
・メンテナンス費用はいくらか?
・工期はどのくらい掛かるか?
・耐用年数の目安は何年か?
・快適さの面はどうか?
・デザイン性の面はどうか?
・カスタマイズ性にこだわるか?

上記の検討事項にも関連するので、最近注目されている外壁材についても紹介しておきます。

下地材: 富士川建材工業ノンクラック
仕上げ材: ジョリパット
仕上げ材: 漆喰セニデコ

さて、なかなかイメージが出来ずらい外壁選びですが「何に対してどのくらいこだわるか」が整理できると選択肢も変わってくると思います。

例えば耐久性を重視される方であれば ガルバリウム や ALCパネル や タイル外壁 も選択肢ですし、意匠性なら外壁漆喰もあります。まずはどんな物があって、どういうメリットとデメリットがあるかを事前に整理しておくと良いでしょう。

このブログでもその他の外壁のメリットとデメリットについては別の機会に解説したいと思います。  

モルタル外壁の補修や塗装をセルフチェックしよう。

さて、このブログを読んでいる方は住宅を建てる前の方が多いと思いますので、まだあまり実感がわかないかも知れませんが、住宅購入前に、外壁のメンテナンス内容についても簡単に把握しておいた方が良いでしょう。
これは外壁に限らずですが、住宅のセルフチェックとケアは小まめにやりましょう。

少々面倒くさいかも知れませんが、早期発見が補修コストを下げる結果となります。
ちなみに外壁を劣化、破損させる要因は以下が主です。

整理しよう三大外壁トラブルとその対策

・経年劣化
・台風による飛来物の衝突
・地震によるひび割れ(クラック

まず1.ですが「チョーキング現象」をチェックしてください。
「チョーキング現象」とは壁を指でこすった時に粉が付く状態の事を指します。要するに表面の保護材が薄くなって、外壁本体の成分が表面に出てきてしまった状態の事です。

これは直ちに影響はありませんが、放置しておくと壁全体にも影響が出てしまいトータルの工事費用が高くなってしまいます。
ペンキや保護材の塗り直し目安は10年程度と言われていますので、時期が来ていたら検討してみて下さい。

最近は機能性のある保護材もあるので、予算や要望にあうタイプを選択すると良いでしょう。

次に2.ですが、これはもちろん程度によりますが、軽微な凹みであればコーキング材で補修が可能です。
まずコーキング材を塗って乾燥させ、必要に応じて塗料や保護材を塗っていきます。軽微であればDIYも良いですが、乾いた後の色味の違いが出る場合も有るので一度プロに相談しておいた方が良いでしょう。

最後に3.ですがこれはひび割れの分類によって対応が異なります。
・マイクロクラック
ヘアークラック
構造クラック

という3種類に分類されます。

マイクロクラックは表面から識別できない微細なひび割れの事で、ひび割れは目視出来ず、表面にしわ寄せが確認できる状態を指します、マイクロクラックは水掛けてみるとはじき方が違うので見分けがつきます。
マイクロクラックの場合は直ちに影響はありませんが、なるべく早期に保護材で補修を行う方が良いでしょう。
ヘアークラックは髪の毛くらいの細い割れです。この場合は下塗りに弾性力の強くないフィラーで補修します。補修した上で色味を調整した塗装をしていきます。

構造クラックは幅が0.3mm以上、深さが5mm以上の割れです。この場合は弾性力の強いコーキングを施しますが、その前にひび割れ部分をV字に削ります。
もしこの作業をしないとひび割れ部分の定着が悪くなるからで、コーキングを施した後は、モルタルを塗り目立たない様に塗装と保護材を塗るのが定石でした。
しかし、ひび割れに強い「富士川建材工業のノンクラック工法」が発売されて以降は、こうした構造クラック自体が減った為、今ではあまり補修箇所をV字に削る作業を行う事は圧倒的に減りました。

外壁補修に関してはやはり左官屋が専門ですが、塗装屋さんでも施工を扱っている場合もあるので、メンテナンスの必要が起きた場合は一度相談してみて下さい。

もし、左官屋も塗装屋も心当たりがない場合は、近所の工務店で紹介してもらうのも良いでしょう。
冒頭でも書きましたが住宅のメンテナンスは早期発見が大事、いざという時に相談できるお店があると安心です。

あとがき

如何でしたでしょうか。今回は近年再注目がされている「モルタルの性能と可能性」についてお伝えしました。

住宅業界でもニーズの多様化が加速しています。ライフスタイルと同様で、住宅購入も昔のようにこれを選べば正解というモデルが無くなりつつあります。

個人的にはこだわりの住宅が増える事は楽しくて大歓迎ですが、一方で情報が多すぎて何を選択したら良いか分からない、という方も今後増えてくるのでは無いでしょうか?

このブログでは住宅購入や補修など住まいに関わる情報をお伝えしています。
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次回は今注目されている 漆喰の抗菌/抗ウイルスの効果について についてお伝えしたいと思います。

それでは最後までご購読頂きましてありがとうございました。