このblogでは目についたモノ、気になった事柄を左官の目線で分析をしていきます。
too fast to live,too young to die
特集記事 ブラタニ
ある日、一人住まいしている長女が帰ってきて、「今度、引越ししようと思ってるんだよねー」と、娘。「へーそうなんだ」と、私。
「で、○○君と一緒に住もうと思ってるんだよねー」と、娘、、、
そう、こういうことは突然である。
私には二人子供がいて、二人とも女の子である。よく言う「お父さん嫌い」「お父さん汚い」も全く無く、
仲が良い家族と思っている。
日曜日には、家族四人で出かけていた。かなり年頃になっても続いていたので、娘たちが、無理に付き合ってくれてるのでは?と思い心配になり、
彼女達に聞いた事がある。
二人はキョトンとし、彼女達的には「日曜日は家族で出かける」は、ごくごく自然な事とのことだった。
素直に嬉しかった。
しかし時が経つにつれ「家族四人で」は、一人減り二人減りとなっていった。
最初に彼氏ができたのは、次女の方だった。お付き合いが始まって幾月過ぎた頃だったか、
「○○君が、挨拶したいって言ってるんだけどー」と、次女。
内心「遅い!」と思いながらも、快諾。彼が焼肉が好物という事もあって、焼肉屋で私と妻あわせて四人で食事をした。
誠実そうな彼、見る限り緊張した様子もなく楽しく時間を過ごした。
だが過日次女曰く、彼氏本当はかなり緊張していたらしく、いつもより、よくしゃべっていたらしい。
この「会食」の話は、すぐさま長女にも伝わり、その頃には、長女もお付き合いが始まっていたので、長女の彼氏にも、「会食」の話は伝わった。
「うわ〜それって、次は俺の番って事だよね〜」
彼氏かなりのプレッシャーだったと聞いた。長女はすぐに「会食」のセッティングを始めた。彼氏がキャンプ好きという事もあり、BBQになった。また、少しでも緊張が和らぐよう、次女と彼氏も誘い(娘二人と彼氏二人は面識があった)
合計六人での会食となった。
当日場所に着き、最初に会ったのは次女達だった。彼氏は二回目という事もあり、かなり自然な感じだった。
遠くに長女を発見、隣には彼氏。
あとで長女に聞いたのだが、彼氏は俺たちを見つけた時に、
「帰りたい・・・」と言ってたらしい。
初めましての挨拶を交わし、彼氏から手土産をもらった。ほお、手土産持ってくるタイプか、、、と思った。
(後日談だが、彼氏は会食の話を母親にしたら、何か手土産持って行くようにと言われたらしい。)
BBQが始まった。彼氏本当に緊張しているのが伝わる。次女や彼氏がいて本当に良かったと思った。BBQという事もあり調理する事で、彼氏の間がもつのも良かったと思う。
時間が過ぎるにつれ会話も弾み、彼氏も少しは和んだ様子だった。
楽しく時間を過ごした。
過日長女曰く彼氏はその後、街中で「黄色のジムニー(私の車)」を見る度に、なんとも言えぬ緊張をするらしい、、
「○○君と、一緒に住もうと思ってるんだよねー」
「へー、だったら結構良いところにも住めるね!」と、私。
「うん!色々物件見てるんだー」と、嬉しそうな長女。
長女が帰るのを見送りながら、
「私も聞いてなかったけど、あの子サラッと言ったわねー。でも、よく許したね?」と妻。
「え?だって一人で住んでるより安心じゃない?」と私。
「そりゃそうだけど・・・」と妻。
妻は何か言いたそうな感じがしたが、話はそこで終わった。
許したものの、ふつふつと沸く何かを感じる。そう、こういう事は彼氏の方から言って然るべき!そう思うのである。
実は私も妻と同棲を経ており、事後報告ではあったが妻の両親に挨拶に行っている。
「娘さんと結婚させて欲しい。そしてすぐにでも一緒に住むことを許して欲しい。」と。
座布団をはずし土下座する私に、妻の両親は当初どう思ったことやら。思い返すと少し小っ恥ずかしいのであった、、、
それは、すぐに長女に伝わった。
その日は決まり、場所は居酒屋(個室)であった。
二回目なのだが、彼氏かなり緊張している。(今回も手土産持参であった)酒が強い方では無いという事は、長女から聞いていた。
しかし、明らかにペースが早い!
相当緊張しているのだろう。たわいもない話が続き、私からキッカケ作った方が良いかな?と思った時、
彼氏グイッと飲み干して、話を始めた。
思いを告げる彼氏の言葉は、誠実に感じた。黙ってうなづきながら話を聞いた。話が終わり私は一言、
「わかった。ただ一つだけ約束して欲しい。娘が悲しむことは、しないで欲しい。」と。
彼氏は大きく頷き、はっきりと返事をした、、、
娘を持つ父親なら、誰もが一度は想像するようなバイオレンスも一切無く終わった。
同僚に、この件を話したのだが、あっさり認めた俺が意外だったようで驚いていたが、彼はタニザワさん(私の名前)の、信用を勝ち得ているんですね。」と言った。
一瞬?と思ったが、あ!そうだったのか!と閃いた。
同棲の話を告げ帰っていく娘を見送った夜、
妻が何か言いたげだったのは、こういう事だったかもしれないなあ、と。
心配は勿論あるのだ。
ただ思うのは、娘が決めた人なら大丈夫だろうという事。本人同士も、色々あるだろう。
結婚するのか?わからないし、聞こうとも思ってない。大好きな人と楽しい日々を送っているのなら、それで十分だと思うのである。
それがいつまでも、続いて欲しいと思うのである。
部屋が決まり、近況報告に娘が来た。嬉しそうに部屋の様子や、彼氏との生活ぶりを話している。不意に、おおきくなったんだなあと、しんみりした、、、帰る娘を見送りながら妻が、
「今度はいつ来るのかなあ」と言った。
少し寂しげだった。私は妻を見ず「そうだね」と返し、遠く消えていくテールランプを眺めていた。
Living is precious by itself
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