かき落としは見た目も良く耐久性の高い外壁、性能や工事のポイントを徹底解説
デザイン性が良く、高い性能を持つ外壁として古くから親しまれてきたかき落とし。しかし、コストや工期の面で工事の件数自体は減少傾向にあります。
それに伴い、「掻き落とし」の読み方が分からないという方も増えてきました。
かき落としは職人の技術力、経験、センスによってその出来栄えは大きく変わってきます。
似たような仕上がりにリシンがありますが、見事に仕上げられたかき落としの見栄えは他の仕上げにはない重厚感があります。
という事で、今回は立派な邸宅の外壁には欠かせないかき落としについて解説していきます。
かき落としは高級な外壁仕上げ、見た目だけでなく性能も良い。
かき落としの外壁って素敵ね、どんなモノなのか教えて!
古くからある、具体的に何年前かは覚えてないけど親父の代からやっていた。外壁工事としてはとても手間が掛かるので頻繁にある工事ではなかったけど、昔から人気の有るのが掻き落としだ。
そんなに昔からある外壁仕上げなのね。
自宅も7年前にかき落としの外壁にした。なぜかき落としにしたのか?とても仕上がりが綺麗で、性能も良い、厚塗りなので対候性が有って、だから自宅だけでなく、社屋もかき落とし
見た目だけじゃなくて、性能も良いのね。
1cm塗って、掻き落していく。だから材料の量も多く使用する。普通の塗り壁の3倍くらいの材料を使う高級な仕上げだ。
3倍も使用するんだぁ、凄いね。
大き目の骨材を使用すると厚みが出て、壁の強度も高くなる。日光の紫外線を防ぐ役割がある訳だ。
骨材選びも重要ね。
ウチは自宅も社屋も日本プラスターのかきリシンを使った。
そうなんだ。
奇抜な色でなく、シンプルで落ち着いたトーンの色を選んだよ。茶系、ベージュ系は色んなシチュエーションに合わせ易い。No7だったかな、とても良い風合いだよ。
屋根とか周りの景観などと色調を合わせたいわ。
寒水石の7番や5番、細かい骨材だと仕上がりは滑らか、反対に大きな骨材だと荒々しくワイルドな仕上がりになる。
面白そう、迷うわね。
最近は、かき落としの工事は少なくなってきたけど、丈夫で長持ちだからコアなファンはいる。一方で新しい商品だと「かき落とし風」のような商品も出てきているよ。
そうなのね。
ジョリパット なんかでも、鏝で仕上げれば、かき落とし風に仕上がる素材がある。
いろんな商品があるのね。
溶剤なので、かき落としの自然素材とは性質は違うけどね。
あくまで見た目(風合い)が重視という場合もあるわね。
リシンは通常、モルタルに混ぜてモルタルリシンという。これも増えてきた。
いろんなバリエーションが増えたのね。
軽量モルタルとの相性は良い。そとん壁 の仕上げもこれに含まれるかな。
そとん壁は以前教えてもらった外壁素材ね。
工事は、やはり経験が必要。一番のポイントは「掻くタイミング」だね。乾く前だと上手く掻く事ができない。反対に乾きすぎるとガラガラと落ちすぎてしまう。
タイミングが命ね。
気温や太陽の向き、風向きを計算しながら工事をしないと上手く仕上がらないんだ。
職人の勘が重要ね。
下手だとムラが出てしまう、そうなると光が当たるとムラが目立つ。ムラも味わいと言えるかも知れないけど。
田口さんは、掻き落としは好き?
外壁だはかき落としが一番オススメだね。カッコイイ外壁になるし、何といってもメンテナンスフリーだからね。
それは良いね。
30年~40年は持つと思うよ。
そうなんだ。
工期の問題で減っていっている、それから施工者の技術の違いが出やすい。そうなるとハウスメーカーや工務店が扱いたがらない。
えっ!?そうなの?
そうなんだ、だから代わりに外壁に印影を出す為に、失敗が少ない「かき落とし風」を使う事が多い。やっぱり印影があると住宅に高級感が出るからね。
本物を選択するか、風を選択するか迷うかも。
大きい骨材の方がムラが出やすい。かきムラと言うんだけど、骨材が小さければムラは出にくい。
骨材も仕上げの難しさに関係するのね。
陰影は上手く出せれば綺麗だけれど、上手くいかないと汚く目立つ。
経験だけでなく、センスも問われそうね。
吹き付けでも似たようなテイストに出来るものもあるし、選択肢は広がってきた。
吹き付けタイプもあるの?選択肢が多すぎて、頭が混乱してきた。
ジョリパット だと仕上げだけ4000円くらい、かき落としの方は倍くらいで8000~9000円くらい。あくまで仕上げだけの価格だけど。
下地とは別の価格目安という事ね。
それから耐用年数については、これは何を以って耐用年数とするかにもよるけど、見た目だけの話をすると、かき落としの場合は自然素材なので半永久的かな。ペンキとかと違って塗膜がある訳では無い。
かなり丈夫なのね。
もちろん、躯体や下地の影響でトラブルが起きる場合があるけど、かき落としの素材自体が劣化する事は殆ど無い。
かき落としについて良く分かったわ。ありがとう。
プロフィール:昭和40年創業の2代目、前職も含めタイルと左官に携わり30年以上の経験と実績。店舗工事や土間工事にも精通している。 「良い物は長持ち」がモットーで、古民家再生など街の困り事を左官の技術を使い解決に取り組んでいる。
対応エリア:名古屋市など愛知県内全域、その他(岐阜、三重など一部)
対応できる工事:タイル工事、土間工事、外構工事、漆喰・珪藻土 など内外装工事
お薦めのデザイン:ウェーブ系, マーブル系
備考:趣味は山登りとフライフィッシング。自然に触れるのが好きで、最近は野菜作りにハマっています。
<プロフィール>
名古屋市南区出身、酉(とり)年、ふたご座
【好きなもの】寿司、米焼酎、フライフィッシング、ワカサギ釣り、サイクリング、都市伝説、料理
【嫌いなもの】真実を語らないマスコミ、背脂たっぷりのラーメン、嘘つき政治家、添加物たっぷりのコンビニ弁当、やたら甘いラクトアイス
【マイブーム】ルンバの世話
掻き落とし、読み方だけでなく工事も難しい。リシンとの違いを開設
かき落としの商品について教えて。まず、魅力的なところはどんなところにありますか?
そうですね。かき落としは、読んで字のごとくモルタル塗りつけた表面を完全に乾く前に、代表的なのは生け花に使う剣山ですけど、あれをガリガリ削っていくことによって、中の骨材がちょっと出てくるっていう本当に多分あの表情っていうのは唯一無二で細かい凹凸のある深みのある表情っていうのが、すごく魅力的なのかな、繊細でもまた奥行きもあるっていうところっていうのは、なかなか他の仕上げではできないんじゃないのかなって気がします
ちなみに、かき落としと 洗い出し だと、工事の感覚的にどう違いがあるんですか?
実は洗い出しっていうのも本当はなんて言うんでしょう左官屋の仕事じゃなくて、石屋さんみたいな人がコツコツコツコツその削り出して、やってた作業らしいんですね。それをいわゆる左官屋さんでも簡単にできるように、モルタルの中に混ぜ込んで表面を水で洗うことによって、表面を出すっていう作業に変わったっていうのがある、どうも諸説あるんですけど、洗い出しと言うんですよ、
で、そう言った意味で言うとあの洗い出しっていうのはその最初このコツコツコツ削りです。だから、そのかき落としで、その作業が似てるのかどうかっていうのは、捉え方にもよるんですけど、あの洗って流して簡単にできるようにっていうのと、後、かき落としっていうのは、どうも大正時代にドイツからあのやっていた、あのリシンプッツっていう仕上げ材が、かき落としの仕上げの元だったっていうのが由来みたいなんで、ちょっとそこら辺が大きく違うのかなっていうところですかね。ちょっと似て非なりっていうところでしょうか
なるほど結構な力がいるんですか?
それこそ、そのタイミングでですね、塗っていて、おっしゃる通り、時間が経ちすぎると全然削れないってことになっちゃうんですね。時間が早いとポロポロ落ちてきちゃうんで、ダメっていう風になるんでそこがすごくなんて言うんでしょうか、だから職人さんの経験値に委ねられるっていうところが難しいところの一つでもありますね。だからいいタイミングでいけば、そんなに力入れなくてもガリガリガリガリガリ削れていくものです。
わかりましたその後にリシンが登場したようなんですが、年代でいうと何年頃でしょうか?どういう背景でリシンというものが登場したんでしょうか
そうですね、リシンっていうのが、そのやっぱりこの今申し上げた、このかき落としっていうのが、すごく経験値の高い職人さんじゃないとできないこととか、職人さんの経験値に委ねるっていうことが多い。そういう仕上げ方程、やっぱり高価なんですね高いっていうのかなっていうところで、なんとか風合いを簡単にできないかっていうところで生まれたのが、今の吹き付けリシンで単価も全然比べもならない何百円ぐらいの単価なのでリシンの吹き付けは背景としては何十年ぐらい前ってのがちょっとピンとこないんですけど、ただ、何十年も前からいわゆる言い方があれですけど、建売の外壁の吹き付けの代表といえばいまだにリシンなので、かなり古い。
私が塗装業界にいた頃からあるので、50年じゃ効かないんじゃないのかなという気はしますけど、いわゆる団地のブームってあったと思うんですけど、団地のブームの時にはすでに使われてますんで、かなり古い気がしますね
安い分メンテナンスが必要だったりとかっていうデメリットもありますか
そうですね、おっしゃる通り安い分まず色の劣化というのか、塗膜自体の劣化も非常に早いですね。
ところで「掻き落とし」って漢字が読めないですよね。どういう説明をお客さんにしてますか?
表面に塗った材料を爪で引っ掻き落とすような言い方をします 。
では続いてテクスチャーの部分、それからどんな職人さんに頼んだらいいか、結構種類が豊富というか、センスが問われるそうですね
先ほど言った、まず道具、風合いっていうのが道具にもよってくると思うんですけど、剣山で結構ダイレクトにガリガリガリガリ削ってくるのもあれば、ワイヤーブラシみたいなので、横にラインを残しながら繊細に落としていくというやり方もあれば、かき落とす前に櫛で横にラインを出しておいてから、それでまた表面を柔らかくワイヤーで削り落としたりとか、模様に関しては、色々バリエーションがあるんじゃないかなと思います。
作業自体はかき落とすっていう感じになってしまうので、幅はその分狭まりはしますけど、単にガリガリやっていくだけではないかなという気がしますね。
職人さんの選定は、必ず経験者というのか、経験者で、かつ僕がその方が施工した仕上がりを見てない限りは、頼まないっていう感じでしょうかね。 さっき、ちょろっと出たリシンの吹き付けなんかだと、もう別に誰にでも頼んじゃうんですけど、かき落としはちょっと知らない人には頼めないかなっていう感じです
わかりました。おすすめのカラーとかってありますかそうですね。
やっぱ土というのが、そのモルタルの色でいろいろってあるんでしょうけど、僕はやっぱり本来の土の色っていう、言い方したらいいんでしょうかね、それが一番あの感じが出るかなと思います。ただあの白いかき落としだと白っぽい攻めにしたかき落としとか、あと中に細かいあの化粧の石 なんか入れたかき落としも凄くセンスがでいいかなという気がしますね。
壁の色が、経年で変わってきますか?
基本的には変わらないです。全然メンテナンスもフリーで、あると言えばやっぱり塗ってその表面を塗り占めるわけじゃなくて 逆にかき落とすので、ポロポロ落ちやすいっていうのはデメリットではあると思いますただメンテナンスがいらないとないって申し上げたのは、あの樹脂が入っている訳じゃなくて、基本、無機のものしか使ってないので劣化はないかなっていう、そういう意味ですね。
リフォームでよくある失敗で、リシンは上からリシンで塗った方がいいけども、かき落としは上から塗らない方が良いという話があるみたい。なんでそういうことになっちゃうんですかね
多分ですが、僕は左官屋なので、かき落としの風合いとかに深みを感じるんですけど、そういうこと全く関係ない人もいる。その人が感じている困りごとが全てなので、例えばポロポロさっき申し上げた
落ちるとかっていうのをどうにかしたい、やっぱりそこがズレるんで、本来はこういうものだよって言っても全然その人には無関係。例えば、レンガでできたこの外構があって、それがその苔ととかが生えてきて、時代を感じるような感じになると、それは趣きでしょっていう捉え方をする人と、そのコケで汚れて嫌だ、と両方いたりするんで、まぁモッタイナイなーって思いながら、もうその人がそれでいい、解決されるんだったらっていうところでしょうかね。
相性が悪くて、後々に不具合が発生するよってことは、勧めないんですけど、それ以外のことだったら、一応これもどうです。味だと僕なんかはすごいなって思うんですけどね。って一言二言を言っても「そう?」みたいな感じになっちゃうんで、そこはお客様のご意向で聞くに最終的にはなっちゃいます
そもそも、そういう場面を立てる時に想定できてなかったり、説明がなかったりしたのかもね?
恐らく、そういう人って自分が建てた住宅じゃないんですよ。代々のとかそういうところが多いんですよ。だから余計、その自分が設計とかしていいやつじゃないので、余計思い入れもなければ、ただ表面が綺麗になればいいっていうところなんじゃないでしょうか?
では、おすすめのかき落とし骨材の大きさだったりとか色とかどんなものになるでしょうか?
さっき、ちらっと申し上げたあの細かい細かめの砂利って言うんですかね。骨盤の石って言うんですよ。それを混ぜておいて、剣山じゃなくて、ワイヤーブラシワイヤーブラシで細かく横にラインを入れて表面の中に入っている石の色だとか、形が微妙にキラキラ出てくるぐらいに削り出すっていうのが、僕は今まで見た中で一番かっこいいなっていう風に思いました。室内(内装)でしたが。
そんなにキラキラ見えてくるものなんですか?
内容によってですね。かなりその時は、こうやってやって、ああやって、っていう指導を受けながらやったっていう経緯はありました。配合から何かを教えてもらって、一般的なかき落としっていうと本当にガリガリガリガリって、本当に細かい凹凸があってっていうぐらいのものなんですけど、中にやっぱり何か入れることによって、またちょっと変わって、全然見えるかなっていう繊細さも加わるかなっていう気がしました。
このかき落としって、さっきも述べました、まず塗ってしまって、かき落とす程度に乾いたら、掻いていくっていうタイミングが、すごく大事になってくるんですね。そうすると冬場と夏場で乾き方って全く変わってくるので、どんどんどんどん塗っていって、どんどんどんどんかき落とせれるかっていうとそうでもなくて、夏場にどうしても、今日中に仕上げなくちゃいけないっていうことになって、ちょっと無理な塗り付け方しちゃったでかき落としてたんですけど、最後の面をやるときに乾きすぎて、かき落とせれなくなっちゃいまして 結果、塗ったのを全部剥がしてまたやり直したっていう、面白いこともなんともないんですけど失敗談がありました。
逆算してから塗らないといけないですね。
そういうことです。夏場なんか朝から8時から5時まで時間があったとしても この時間から塗ってももうできないよね。夏でも冬でももうこれ以上できないよねっていう、これ以上早く塗るなって、どんどんどんどん塗ったって追いつかないよとか、今から塗っても逆に乾かないよとか、なので逆算しながら様子見ながら塗っていくっていうのが、すごくポイントになるんじゃないかなって気がします。
かき落としは、冬だとどれぐらい待つんですか。
冬は待つというよりも、多分、午前中仕事して昼一から一面塗ったらもうそれ以上は多分塗らないと思います。
もう15時過ぎてから塗るってことは、多分乾かないので塗らないですし、もっと言うと、ギリは乾いてかき落とせたないってなっても。夜寒くなっちゃうとそれこそモルタルの白華ということにつながるので、冬はこの1日あってもすごくかき落としの作業ができる時間というのが短い感じです。
かき落としの素敵な物件を実際に見てみたいわ。
名古屋の東区の二葉館で川上貞役子の物件が、昔のかき落とし風でそんなに全くの昔のやり方ではないですけど、細かい石のかき落としで、ブラシでこう表面だけを削ぐっていうのは、大春町の花花とかがそのかき落としはなかったでそれから、うなぎ屋さんの白川っていう、裏木の白川入れるところも結構あちこちでつながっている。それこそ、市政資料館も結構あちこちに、そういうかき落としがあった気がします。
名古屋の旗屋町の厚坂旗屋町の、昔の歯医者さんの外壁に本当にボレボレしました。昔の竹串でこうモルタルを壁にぶつけたような仕上がりでした。
かき落としについて詳しくなったわ、ありがとう。
この項のまとめ
・かき落としは細かな凸凹が魅了的な仕上げ。
・大正時代にドイツ建築を手本に生まれたという説がある。
・難しいかき落としを簡単にという経緯でリシン(吹き付け)が生まれた。
・リシンは経年で色落ちするデメリットがある。
・ワイヤーブラシで構かくラインを入れる場合もある。
対応エリア:岐阜県、愛知県、三重県、但し条件合えば どこでも行きます。
対応できる工事:漆喰(内装)、珪藻土,壁の補修(内装),リフォーム工事(内装),漆喰(外壁),モルタル,壁の補修(外壁),リフォーム工事(外壁),ジョリパット(外壁),大壁工法,しらす壁,そとん壁,かき落とし,洗い出し,タイル工事,一般左官工事,塗装(ペンキ),乱形石
お薦めのデザイン:コンクリート系、フラット系
備考:バンドに夢中で大学中退後もまともに就職してなかったが、 当時のメンバーに薦められて、彼の勤めていた塗装店に職人として入社。 三年経った頃、当時の取引先社長から「ウチの会社で営業してみないか?」 と誘われ転職する。 そこの会社はマンションの大規模修繕を営む会社で、 その頃に塗装工事のノウハウを叩き込まれる。 10年勤めた頃、仕事への方向性が合わなくなり退社。 次の勤め先を決めずに退社したので、一年ほど人材派遣に頼りながら生活し、 その後左官工事店に入社。そこで左官工事を学ぶ。 8年勤めた頃に残念ながら倒産し、それを機に独立し現在に至る。
<プロフィール>
愛知県江南市出身、巳(み)年、てんびん座
【好きなもの】麻婆豆腐、ハイボール、音楽:new jeans、バイクDucati:mh900e、車:landrover:defender、脚本家:宮藤官九郎、映画:役所広司 すばらしき世界
【苦手なもの】月曜日の朝、冬場の静電気、ホヤの食感、デリカシーの無い人、食券機の店
【マイブーム】中華鍋を使った料理を作る事
かき落としの工事はタイミングが命、粒の大きさで外壁の表情は変わる。
かき落としの工事で気を付けられている事を教えてください。
道具に関しては通常モルタル工事なんかで使うような道具、コテとか刷毛はみんな同じようなものを使ってやるんですよね。で骨材ってなるとその仕上がりのイメージに合わせて、この骨材の大きさを変えるんですよ。例えば、三厘(1mm)だったり五厘(1.5mm)だったり七厘(2mm)だったり、もしくはもっと大きくっていうと一分とか、その仕上げのイメージに合わせたサイズに変えて配合します。
そうなんだ。
出来合いの材料もあるんですけど、骨材は練る時に混ぜるっていうタイプのかき落としがあるんですよ。
両方あるのね。
粉だけで売ってて、こちらで寒水石を配合してっていう、メーカーによってそれはあの様々なんですけど、そういうのを使うと、この骨材もいろいろサイズを変えれるんで、意外と仕上げのこの表情の幅が増える。
そうなんだ。
骨材のミリ単位の大きさで表情が変わってきます。
ミリ単位。。。
もう三厘と五厘だけでも、もう全然パッと見れば、もう分かるぐらいあの違いますね、一般の方が見ても分かると思います。ただ、骨材を大きくすればするほど厚く塗らないといけないし、塗るのが大変になってくるんですよ。
工事のチェックポイント、見学会とか、色んな物件見見る時のポイントというのを教えて。
そうですね、やっぱり角が綺麗にまっすぐ通ってるのかっていうのと、陽が横から当たった時に綺麗に平滑に削れてるかどうか、意外とあの塗り方が悪くて、かき方が悪いと結構壁がボコボコしてるんですよね。平らになってないというか、その辺もやっぱり注意して見る部分だとは思いますね。
正面から見たら分からない?
分からない、横から陽が入った時に一番よく分かるんで、朝、建物向き向いてる方向にもよりますけど。そこが職人さんが上手が下手か慣れてるか、慣れてないから見るべきポイントなので、施工する側も、ここは横陽が当たるから、気を付けて塗るっていうのはやっぱりあります。
施工者もそれを知っていて、注意して施行する。
なので、その陽が当たるタイミングに塗れる時間を合わせられるなら、そのタイミングに塗れば目で見て分かるんで、平らかどうかが日当たりの時間帯に、そこを目で見て分かる、だから職人によっては、ゴールデンタイムが来るって言います。
それをゴールデンタイムという言い方をするのね。面白い。
かき落としっていうのは、まず通常上から順番に壁に塗っていきます。塗っててある程度乾いてから剣山みたいなので、バリ掻けないですよね
それがある程度、乾かないと綺麗にバリ掻けないですよね。最初に塗った順番から基本乾いていくものなんだけど、なぜか下が乾くっていう時もあるんですよね。塗ったところよりも、あとに塗ったところが乾く場合があるんですよ。 もうそうなってくるともう結構書くのが大変で、風が当たるとか、風がたまたま抜けるところとかなので、上じゃなくて下が先にかわいっていうこともあるんで、なので上は乾いてるかどうか気にしてると、それが結構もう書けなくなってるような時はありますね。
カチカチになっちゃう?
そういう時は慌てますね、かき落としの仕上げでは、弁当を持たずにコンビニでおにぎり買って食べながら掻くみたいな事が、まあまあ有ります。
休憩させてもらえない訳ですね
食事もさせてもらえない、冬だとそうでもないけど、夏はそうですね。
かき落とし工事でトラブルとかあるの?
昔、杁中(いりなか)の辺りで、夫婦共にお医者さんの方が見えて、そこの家をかき落としを全部やったんですけど、そこは見本を四十個ぐらい作りましたかね。奥さんがすごく優柔不断で決めれなくて、メーカーに行って、もう何回も特集色を頼んで、その特注色を元にいろんな骨材のサイズを入れたりしてい仕上げ作って、結局決まったって言われたので材料発注して、いざ現場行ったら違う品番が来てたんです。びっくりしちゃって建材屋に電話して、そしたら知らない間にお客さんが色を変更してて、建築屋さんがメーカーに、直接この色になったっていうやり取りをして現場入れてるもんで、こっち全然知らなくて、という事があった。もうあの現場は多分一生忘れないですね。
やっぱり季節によってスケジュールが変わってくるの?
かき落としっていうのは、その名の通り、掻いて落とすんで、乾かないと掻けないですよね。なんで冬の時期だとどうだろう、よく塗って11時まで。それ以上塗っちゃうともうその日に掻けないんですよ。乾かないんで11時までに塗りつけて、それからもう昼休憩にして14時から掻き出す、そんな感じ。夏は逆に乾いちゃうんで、逆に昼の休憩が取れない感じでどうだろう、15時ぐらいまで塗れちゃうんですよね
なので、結構、夏と冬でやり方がガラッと変わってくるっていう仕上げですかね。時間の使い方が違うんです。
どんな職人さんに依頼すれば良いの?
丁寧な人が良い。案外、大胆な人は結構このガッと掻いちゃうんですよ。本来は表面を落とすように掻かないといけないですよね。ただ職人によっては結構力を入れてガっとこう掻いちゃうと そこだけが深くえぐれるですよね。なんでどちらかと言うと丁寧にやるタイプじゃないとだめですね。
それは経験の差もあるんですよね。
いや~、これはもう性格ですね。ベテランでも結構ガっと掻いちゃうですよね。どうしてもここで力が入っちゃうっていうか。均等に落とせないというか、やっぱりなんか癖があるみたいで、そういう職人さんの特性で、そうすると横から見るとちょっとボコボコに見えちゃうというか、そういうのがある。
工期っていうのは、例えば、玄関20平米ぐらいであれば、どれぐらいかかるの?
そうですね二十平米なら。それこそ二人いれば一日でかき落とし自体は行けちゃいますけど。
下地は別ですね
そう別ですね。ただ掻き落としっていうのはコーナー定木をあんまり使わないんで、北の壁を塗ったら、その日に南の壁を塗るとか。定規で切るんですよ。定規で切ってやるんで、この次は反対で、また西と東っていう風で進めていくんです。
方角で塗っていく?
なので、ちょっと進め方、通常のモルタルとかとは、やっぱりやり方が変わってくるんですかね。手順に関しては、まず塗りつけて、通常はモルタルのように塗り付けて、場を整えて一度頭を貼るんですよね。 フラットに一度しておいて、それで乾くのを待つ。それが冬だとそこに尚且つホウキでこうちょっと筋を入れるんですよね。 乾きやすいちょっと凹凸を作っておくと風が当たる面積が増えるので、こう優しくホウキで筋を入れておくと冬は乾きが早い。 もしくは遅く塗った下の方だけ入れるとか、ちょっとそういう感じではやってます。
ホウキを使うのは知らなかった。
冬は時間の制約があって、早めに掻き落とすとやっぱり乾いてないから、デコボコになっちゃうっていう事もある訳です。
あとあの表面が綺麗に書けないんですよね、柔らかいとやっぱりこう削り過ぎちゃうというかなので、硬くなってから掻いた部分と柔らかく書いた部分っていうのは、ちょっと表情変わってきちゃうんで、そうなるとちょっと合わせるっていうのがなかなか難しいですかね。
どんなタイミングで掻くが良いの?
何かこうグっと抑えてみて、凹まない程度に締まらないとダメですね。固まらないとグっとやって凹むようだとまだ柔らかいですね。
先程二十平米を2人でというお話があったと思うんですが、掻くのって二人でやった方がいいのか、一人で掻く方が良いのか?
通常の塗って掻く時はもう全員で掻きます。スピード勝負ですね。 あの確かに乾きが遅い時は、余る時もあるんですが、ただ、ずっと大きい壁を掻いていくっていうのは、結構大変な作業で、肩がパンパンになるんですよね。なので塗り終わったら、もう全員で掻き出しますよね。そして、掻き終わる頃には全身砂まみれになる(笑)
先程、骨材の影響が大きいいうところなんですが、その大きさで書き方が変わってきたりはしますか?
細かい細かければ、細かいほど結構気を付けて掻かないと、結構平らじゃなくなっちゃうんで、ボコボコになっちゃうんですよね。大きいと多少削り過ぎても、意外と横から陽が入ってもそん分からないですよ。
押す圧力なのか、それともストロークなのか?
掻く時の圧力の影響が大きい、ストロークはそれぞれの感じを合わせて、円を描くように書いていくんで、やはり力加減ですね。
材料別の注意点は?骨材が影響が大きいよっていうことだったんですがもうベースとなる素材もあると思うので、その影響って何対何くらいの割合になりますか?
骨材の影響が70%ぐらいかな。残りの30%ぐらいはどこのメーカーのものを使っているか、という影響があったりする。その商品ごとの特徴とか。
お勧めの商品はありますか?
それこそ そとん壁 なんかすごい大きい骨材が入ってるんですよね。結構あそこの骨材はサイズがバラバラのやつが結構入ってて、特に大きいのが入ってるんですよ。 一厘もはいとるし五厘も入っていてバラバラ。一分よりなんか大きいのがあるような気もするんだけど、あれは本当に塗るのが結構大変ですよね。
その分、重厚感がある立派な外壁になる。
なのでちょっと使ってみないとやっぱり慣れとかはやっぱり出てくるね。
練っている時に、なんかこうお収まりというかな。なんていう表現をよくかむとか持つとか、なんかなんか専門用語があるとか?
水を材料が吸うとか、例えば、そとん壁はシラスの成分が水を吸うのが遅いんで、結構混ぜないといい材料にならないですよね。
良く練ってから使う。
水と材料が分離してるけど、二分間ぐらい回していくと、もう混ざってくるみたいな、その状態を普通にいい具合とかなんかそんな感じで言いますけど、材料が水を吸うタイミングが早いとか遅いとかいうけど、普通の材料だとそんなに変わらないんですけどね。ただそとん壁に関しては、もう本当、一か十かみたいな感じで違いますもんね。
軽量モルタルだと、結構どこも変わらんですけど、量も混ぜる時間によって作業性は全然変わってくる。
手の感触はどんな感じなの?
そとん壁は、ほぼ砂利を塗ってるような感じ、結構塗りにくいですよね。まあ多分骨材が大きい影響があると思うんですけど、なんで腕の負担っていうのは結構あるんですよね。だから、他の掻き落としと比べるとだいぶ作業性は落ちますね。
塗るのが大変なのね。
まとまり感が少ない低いし、素材自体が重たいんで、しっかり練ってないと塗ってもバサっと落ちるんですよね。
かき落としの工事について分かったわ。ありがとう。
この項のまとめ
・入れる骨材は、三厘(1mm)、五厘(1.5mm)、七厘(2mm)などが有る。
・角が真っ直ぐ綺麗か?がかき落としのチェックポイント。
・サイドからの日当たりで平面の塗りが分かる。
・丁寧で繊細な仕事をする職人に依頼すると良い。
対応エリア:名古屋市など愛知県内全域、その他(岐阜、三重、静岡など一部)
対応できる工事:内装工事、外壁工事、漆喰、珪藻土、タイル、洗い出し、かき落とし
お薦めのデザイン:コンクリート系, フラット系, スタッコ系
備考:毎朝6時半に職人を見送ってから現場に向かいます。休日は家族で買い物するのが楽しみです。
プロフィール
愛知県名古屋市天白区出身、丑(うし)年、おひつじ座
【好きなもの】手羽先、ビール、モルタル仕事、ドライブ、釣り、温泉、DIY
【苦手なもの】納豆、スポーツ、SNS、初対面なのに馴れ馴れしい人、コミニケーションの取れない人
【マイブーム】ルアーフィシング
かき落としのセルフメンテナンス、汚れやヒビはどう対応する?
かき落としの汚れの原因と対策、変色や割れに関して教えて!
汚れ原因は長年のホコリ、それから外壁の経年液化の汚れがある、これらは排気ガスとか、酸性雨、黄砂なんかも原因としてあります。壁の表面が黒ずんできたりします。
セルフメンテナンスだとどういう方法がありますか?
高圧洗浄機みたいなので、掃除してもらうっていうのが一番ベターかなとは思います。よくホームセンターなんかで市販されてる車の洗浄に使うような高圧洗浄機で問題ないかと思います
塗装のかき落としリシンの情報は沢山あるんですけど、左官のリシンの情報は少ないね。
セルフメンテナンスって、かき落としはやっぱり難しいです。だから余りネットに情報が載っていないのかも。
セルフメンテナンスで何かアドバイスがありますか?
小さい割れ、本当に目立つか目立たんか分からない様な割れであれば、同じ材料を擦り込むという形になるかと思います。
ふむふむ。
大きく欠けたりしてる場合は、欠けたもの(破片)があればそれをセメント系の接着剤などで貼り付けるいう感じになるかな。
自分で出来るかしら?
ポイントとして、セルフメンテナンスを考えてみえる方は、やっぱり施工した時に材料をペットボトルかタッパーで、処理者さん業者さんからもらっておくんですね。
同じ材料を保管しておくのね。
そうですね、ただ練ったやつ(練り済み)だと固まってしまうと思うので、練る前のやつ。乾燥してる状態のやつ(粉体)を保管しておく、粉の材料を貰っておけば軽微な割れは対応できるだろう。
経年劣化の原因と対策、保守点検のポイントは?
点検としては、大きなクラックが入っていないかっていう事と特別ひどく汚れてないかっていうところ。
ひどい汚れってどんな感じなの?
ひどく汚れてるっていうのは、やっぱり見て違和感のある。例えば窓周りが黒ずんで、カビや苔が生えているそんなところでしょうか?
変色してしまっている箇所ね。
高圧でやっても取れないような、大きく汚れてるっていうのは、取れないっていうところ。
詳しく説明して。
大きな汚れ、例え話で言うと白いシャツにカレーがついたような状況かな。こうなると部分的な補修という風になるとちょっと難しいのかなとは思います。
プロに依頼した方が良いという事?
かき落としに関しては、セルフメンテナンスって、一般のユーザーさんには結構難しいです。
難しいメンテナンスだとトラブルもあるの?
良くあることっていうと、お客さんがホームセンターかなんかで似たような材料を買ってきて、ちょっとやってはみたものの、上手くいかずどうしましょう?っていう事になり、乾くと余計汚くなっちゃったよっていうことはある。これはかき落としに限らずセルフメンテナンス全般ですね。
綺麗にしようと思って、逆効果!?
結局、それ(セルフメンテナンスで塗った部分)をまたやり変えるとこからやらないといけないので、結果高く付いてしまうっていう事になるので、なんか気になる部分がある時はなるべく早めにプロに相談していただければなとは思います。
見極めが大切ね。
やっぱりかき落としのセルフメンテナンスっていうのは、小さなものだったらいいけど、汚れが大きかったり、本当に気になるような汚れとかクラックであれば、ぜひ壁談に相談してもらいたいですね
分かったわ。ありがとう。
この項のまとめ
・汚れはどんな汚れなのかを見極める。
・高圧洗浄で落ちる汚れもある。
・ヒビや割れの対応はセルフメンテナンスでは難しい。
・トラブルがあれば早めにプロに相談した方が良い。
対応できる工事:漆喰、珪藻土、レンガ工事、タイル工事、ブロック工事、土間打ち、一般左官工事
お薦めのデザイン:オレンジピール系、ウェーブ系、コンクリート系、フラット系
備考:高校卒業後自動車部品工場勤務や飲食店勤務、トラック運転手など紆余曲折を経て25歳で父親の経営する生田左官に入社。(2010年) 色々な経験を糧に職人としての技術だけでなく一人一人に寄り添う工事を心掛けています。
<プロフィール>
愛知県碧南市出身、丑(うし)年、ふたご座
【好きなもの】ラーメン、コカ・コーラ、アメカジ衣料全般、漫画:トークサバイバー(Netflix)、経年変化で輝くアイテム(デニムや革製品)、家族の笑顔
【苦手なもの】意味もなく高圧的な人、費用効果の薄いもの(自分の中で)、予期せぬ悪天候、爬虫類、スープのぬるい麺料理
【マイブーム】オープンカーで愛犬や娘とのドライブ
かき落としの補修工事はどうする?補修した部分が目立た無いようにするには?
かき落としの補修工事のことを教えてください。
まずは剥がれとか、浮きの補修なんですけど、原因はちょっとそこだけ、接着が例えばシーラーが効いてなかったとか、クラック の所から水が回っちゃった浮いたりすることがあると思うんですけども、やっぱりそういうのを補修工事をやろうと思うとかき落としの場合は補修した部分が目立ちやすくなる。
そうなんだ。
特に色が濃いほど目立ちやすくなるという事があると思います。浮きの場合は注入っていうのを以前にモノプラル(フランス風漆喰)でやった。浮きで接着剤を剥がれてるところに注入するってこともできるんです。
補修の部分が目立つっていうのは、どれだけ目立つようになる?
例えば、補修した部分、例えば形が丸かったとすると、その丸い部分がくっきり目立つみたいなそんなイメージですかね。
色が違って見えるのかしら?
目立つっていうのは、どんな目立ち方をするか補修した部分が周りと比べて白っぽくなることが多い、逆に本当にもともと白い色だったら、非常に目立ちにくく補修はできると思います。濃い色程補修しにくいです。
色があると色合わせが難しくなるのね。
これは補修だけでなく、増改築の時もだけど、やはり同じ商品でもやっぱりロットによって微妙に色が違う、それから元々と塗った時と乾燥のスピードが違うとか、例えば湿度が違うとか、そういうのも関係してるのかもしれない。
なるほど、それだけ敏感な材料っていうことになるのかな。あと雨漏れとか雨垂れの汚れに関して補修工事教えてください。
僕の経験でいくと、雨の吸い込みでムラになった所なんかは、ちょっとメーカーから補修材みたいなのを入手してやったこともあるんですけど、なかなか上手くいかなくて最終的にはその面全体をサンポールみたいな酸性のもので、全体を吹きつけて、要は全体をちょっとぼやかす、みたいな感じでやったという事があります。
ぼかし加工みたいのを酸でやるのね。
それから、昔、岐阜県の方で、こんな補修をしたことがあるよ、お客さんに引き渡した後、住んでみえる中で、何かをぶつけられたみたいで、結構大きな傷ができてそこを部分補修したんですけど、やっぱりうまいこと色が合わなくて玄関の本当に一番入り口の目立つところだったんで、この面だけもう一回塗り直してほしい、ということで塗ったんですけど、最初は仕上げ部分だけ剥がれるかなと思って、剥がしてみたら意外とガッチリと付いていたので、諦めて上からもう一回塗りました。
傷はどれぐらいの大きさだったですか?
長さ10センチぐらい、数センチであればまだ対応可能だが、10センチっていうのはすごい大きな傷ですね。
補修工事で一番多いのはどんな工事でしょうか?
やっぱりクラックっていうのは、どうしても出てくるとは思うんですけど、やっぱり本当にヘアクラックっていう細いクラックのことが多いので、幅が1ミリ以下っていう感じで、零点何ミリの世界、そこに材料を水で溶かして塗ってってやると、それも変色が色違いの原因になっちゃうので、自分がよくやるのは茶こしみたいなもので、骨材 という大きな粒を取り除いて、細かい粒だけのものを傷に、手で上から擦りつけて、埋め込むような形で、その後に霧吹きで濡らす、そういうやり方をよくします。
茶漉しを使ってやるのね、意外だわ。
茶こしなんかでやると、メリケン粉とか片栗粉みたいな、あんな感じの細かいものだけしか残らないんです。それを擦り込んで霧吹きでシュッシュッって水を少し湿らさせて、ひび割れの部分だけにその粉を埋め込んで、霧吹きで濡らす。
欠けとか傷に関して何かアドバイスがあれば聞かせてください
やっぱり、かき落としっていう仕上げの性格上、なかなか一般の方が自分でうまいこと直すっていうのは難しいと思うので、そこはKABE-DANに問い合わせていただけるといいかなと思います
最近、白以外のかき落としも多いんですが、やっぱり色合わせということに関して難しいんですか?
そうですね、最初に施工してから日にちが経っていると例えばどんな材料を使ったのかが、ちょっと分からないという時もあると思うので、そういう場合は、現場で色粉を調合して、色合わせをするっていうやり方もあると思いますが、やっぱりそこは水で練った直後の濡れた色とそれから乾いた後の色がやっぱり差が出るので、そこは経験のある職人さんにお願いするといいかなと思います。
濡れ色の方が濃くて、乾いた色の方が薄くなるっていうそういうイメージですね?
そんな感じで、いいと思います。
分かったわ。ありがとう。
この項のまとめ
・補修した部分は色の違いが目立ちやすい。
・色の違いはカラーが濃い程目立つ傾向にある。
・カラーが白なら比較的補修部分は目立ちにくい。
・共材を施工の際に貰っておくと良い。
・茶漉しを使用して補修する場合がある。
対応エリア:高浜市、碧南市、半田市、西尾市など愛知県内全域、その他(岐阜、三重など一部)
対応できる工事:漆喰、珪藻土、モルタル外壁、内装工事、外構工事、屋根工事
お薦めのデザイン:コンクリート系, スタッコ系などシンプルなデザイン。
備考:某自動車ディーラーの営業職を経て、2000年に株式会社川幸に入社。以降は新築、リフォーム、補修などの内外装工事に携わり2020年に独立。左官だけでなく屋根など住宅工事全般の多岐に渡る業種に精通する。週末、子供を連れて近所に釣りに行くのが趣味。
プロフィール:
愛知県高浜市、子(ね)年、さそり座
【好きなもの】カニ、ハイボール、釣り、野球観戦、かわぐちかいじの漫画、魚捌き系youtube動画、地元の祭りに参加すること
【苦手なもの】脂ののった刺身、酢豚のパイナップル、ラッキョウ、猫、筆ペン
【マイブーム】土曜日の夜にラーメンを食べに行く
この記事のまとめ
編集後記:準備中