このblogでは目についたモノ、気になった事柄を左官の目線で分析をしていきます。
合同会社鏝志 代表 谷澤 雄司 無類の音楽好き、左官を愛し左官に愛される男。 鏝志WEBサイト
too fast to live,too young to die
特集記事 ブラタニ
叱ってもらえるということ
久しく叱られていない。 まあ、この歳でしょっちゅう叱られていたら、それも考えものだが。 ⼦供の頃は沢⼭叱られた。煩わしかった。
叱られないということ
「俺を思ってくれるからこそ叱ってくれている」とは、考えられなかった。 歳を重ねる毎に、それは変わっていった。 そして今、「全く叱られない」のが、⾃身にとって良い事とは思えなくなっている。 というか、何か物⾜り無ささえ感じる。
叱る叱らない
叱ってもらえるということは、俺に対する思いやりの表れであったり、その人の教えであったり、叱ってもらえるということは、そういうことに触れる時間だと思う。 流儀を教わっているのだ。
職人さんの仕事
良い仕事って何だろう。
俺が思うに、職人さんが自身の流儀を頑なまでに貫いた結晶だと思う。派手な事ばかりではなく、ましてや気が付かれないような細やかなこだわり。 その集大成が、見る人に感動を呼ぶのだろう。
名古屋市市政資料館 重要文化財にもなっている、この建造物。 1922年に、裁判所として建築されたもの。 1889年に発布された大日本帝国憲法にのっとって全国8箇所に設置されたが、 現存する最古の庁舎とのこと。 1989年(平成元年)名古屋市市政資料館として、新たなスタートを切ったらしい。建物自体も素晴らしいのだが、施してある左官の仕事が見事である。
天井壁漆喰塗りにて仕上げられており、
柱は 黒漆喰 、 黄漆喰 、 マーブル漆喰 にて仕上げられている。 もちろん、全て手作業である。
こういう派手な面もあれば、、、
角部分が アール になってたり、、
今度は角部分が、数ミリで「 面 」を取っていたり、、、 言われないと気が付かないような部分もある。 逆に、こういうことの細やかさの集大成が、ダイナミックな感動につながるのだろう。 流儀を持った職人さん達の仕事だ。
叱ってくれる人
名古屋市市政資料館として再スタートする際に、復元工事が施されている。 左官工事を担ったのが伝説の左官集団、「 花咲か団 」らしい。 ただ一人と言っても良いだろう。今でも俺を叱ってくれる人がいる。 恥ずかしくなるくらい褒めてくれる。 俺を好きだと言ってくれる。 誰にも言われたことの無い、俺のわだかまりを叱ってくれる。 それは 岡田明廣 さん(花咲か団の一員だった)である。 厳しい流儀を持った故に、孤高のひとである。
Living is precious by itself
【爽土(そうど)】 ジョリパット (アイカ工業)
「雲」をイメージした特殊仕上げをリゾート施設にて施工。 和風スタイルでもアジアンスタイルでもない、どこか独特の雰囲気。塗り壁全体を下から照らす間接照明により、一層リラックスできる空間を演出。